criticalhit

2005年にモデルカーの装飾用シールを貼り合わせによる作品シリーズを発表しはじめた。これは私が幼少期の頃に流行した商品の一つで、その装飾は「かっこいい」「強い」「はやい」というような少年的な美学の象徴であった。それを現代の感覚で再構成することでグラフィックアート作品を制作した。2007年には東京ワンダーサイト本郷で初個展「クリティカルヒット」を行った。「クリティカルヒット」はテレビゲームのファイナルファンタジーからの引用で、幼少期にゲームや漫画を通じて受けたイメージが作品の元になっている。

これらのシールをよく見ると、TigerやBladeなどの英語のタイポグラフィや、波や炎などの日本画的な意匠が交じり合った、ハイブリッドな文化的バックグラウンドを持っている。また貼り合わせによって作られた構成物は、グラフィティを思い出させるような形をしている。子供向けのモデルカーのシールという枠組みを超えて、「かっこいい」という少年的美学は日本画やアメリカのストリートカルチャーと繋がっているのである。以降、多文化の中における少年的美学をミックスした、「かっこいい」作品を追求している。